症状別対策

首こり・肩こり

肩・首がこる理由のひとつは、重たいあたまを首が支えていることや2本の腕の重さが肩に集中するためです。ふつうに暮らしているだけでも肩・首はこりやすい場所といえます。仕事や家事をしているときの姿勢がよくないこと、骨や軟骨のわずかな変形や血流の減少、筋力の低下や筋肉のこわばり、心理的なストレスなどがおもに慢性的な肩・首こりの原因です。

一度こってしまうと、筋肉が緊張し固くなって血流がわるくなっているところへ痛みをひきおこす疲労物質がたまり、そのためさらに痛みやこりがひどくなるという悪循環におちいり、慢性化します。整体によるマッサージで筋肉のこわばりをほぐし血流をよくすることは、痛みの緩和だけでなく、こりの連鎖を断ち切る意味でもとても効果的です。こりや痛みのあるところを日常的に温めたり、ストレッチをすることも大切です。

また40代以降に多くみられるいわゆる四十肩・五十肩は肩関節周囲炎といい、加齢とともに肩関節の骨や軟骨・筋肉におこる変化が重なって、慢性的に炎症をおこしている状態です。肩が痛んで動かしにくくなります。この場合は痛んでも、積極的に腕をまわしたり運動することで改善します。整体で筋肉を揉むことも、運動とおなじく血流や肩関節まわりの滞ったながれを良くしますので、効果的です。

眼の疲れ、あごの関節の不調や耳鼻科系の病気でも肩こりになりますし、中年女性では更年期障害の症状としても肩こりはよくみられます。

危険な肩こりもあります。運動したときに肩が痛むのは狭心症の可能性があり、反対に首や肩を動かしていないのに痛むときは、骨や内臓の病気の可能性があります。また徐々に症状がひどくなる場合は、進行性の病気、たとえばがんが考えられます。このようなときは、すぐに病院で診てもらってください。

そのほか、頚椎椎間板ヘルニアや頚椎症のように首の神経が圧迫されている状態や、胸郭出口症候群といった血管や神経が障害されている場合には肩こり・手足のしびれがおきます。

腰痛

腰痛の原因は、ヘルニア、ストレス、ギックリ腰、すべり症、狭窄症、冷え性、むくみ、生理痛、座り仕事・立ち仕事の慢性筋肉疲労など多くあります。腰痛に悩むひとは大変多く、男性では自覚症状の第1位、女性では第2位となっています。それほど腰痛が多いのは、腰には上半身の体重が集中してかかるためです。二足歩行をする人間の背骨(脊椎)は、四本足の他の動物たちと違って上半身を支えるという役目も担っています。その結果、骨盤にいちばん近い位置にある腰の脊椎にはいちはん負担がかかり、トラブルが起きやすいのです。

上にあげたように腰痛の原因はさまざまですが、血流減少、筋肉のこわばり、筋力低下、心因(ストレス)、生活習慣、神経が痛みに敏感になることなどが慢性的な痛みをひきおこしていると言えます。

いったん腰痛が起きると腰をあまり動かさないようにしがちですが、そうすると腰の筋肉がこわばり血流が減少して、慢性的な‘こり’になります。腰を動かさないことで筋力が低下することも新たな腰痛の原因です。このように腰痛は長引き慢性腰痛になってしまいますが、整体によるマッサージでこわばった筋肉をほぐし、血流をよくすることは慢性腰痛の治療にたいへん効果的です。

生理痛にともなう腰痛も、整体で骨盤内の血流を改善することによって緩和します。また婦人科系のツボがたくさんある仙骨を刺激することでトラブルを改善します。

そのほか、背骨のなかの神経が圧迫されることでおこる腰痛、脊柱管狭さく症、椎間板ヘルニア、変形性脊椎症なども、背骨のまわりの筋肉をほぐしゆるめることで筋肉につられて狭くなっている骨と骨のすき間を広げ、圧迫を緩和します。

また日常的にご自分でストレッチや運動をしたり、腰に負担をかける生活習慣を見直すことも大切です。整体と合わせて取り入れることで、さらに治療効果があがります。

日常生活では

  • ものを持ち上げるときは立ったままでなくしゃがんでから
  • 洗面などで前かがみになるときは膝をすこし曲げるか片足を踏み台にのせる
  • 長時間立つときも片足ずつ交互に体重をのせる
  • イスには深く腰かけ、背筋をのばす
  • 同じ姿勢がつづくときは途中でストレッチする
  • うつぶせや仰向けでなく横向きに寝る。柔らかすぎるベッドは選ばない
  • ハイヒールははかない

といったことに気をつけ、治療とともに負担をかけない生活習慣を身につけてみてください。

膝痛

膝痛の原因には下記のものが考えられます。

  1. スポーツでのケガ
  2. 加齢による老化現象
  3. 成長過程での痛み
  4. 病気によるもの
  5. 原因の不明なもの

ここでは1, 2, 3の対応が可能とお伝えしたいです。

1のケガによる痛みは、医師の治療を経てもなお痛みが続くような場合です。痛みの原因が治療を完了していてもある場合、リハビリが上手く行っていないことが考えられます。この場合、整体や鍼治療をやることでお身体のバランスが整って、リハビリの後押しがスムーズに進められると考えられます。

2の場合、医療機関で必ず指摘されるのが老化です。若い方では30代後半でも老化や更年期と言われて、悲しい思いをされる女性は沢山いらっしゃいます。むしろ老化と片付けず、今出来る老化に対抗することをお勧めします。血行を良くすることが一番ですが、ではどうやって?筋肉をほぐすことで血管が開く、柔らかくなる、栄養が良くなる、代謝が上がる、など免疫力も上がります。そういうことの積み重ねで老化に対応出来る身体作りに貢献できます。

3は学生さんに多いのが成長痛です。膝に症状が出ることが多いのが特徴ですが、まずは安静。直接の痛みを取るには鍼や気功、超音波はお勧めです。

症状を詳しくお知らせいただければ、ご一緒に治療が可能です。是非、スタッフにご相談ください。

頭痛・スッキリしない

頭痛は特にお仕事でパソコンをしている方に多い症状ですが、原因がはっきりせず、 慢性的で長くつづく頭痛にはいくつか種類があります。

1. 偏頭痛

血管が急激に拡張し、その血管をとりまいている神経を刺激することでおきます。血管が拡張する原因としては、主にストレスやホルモンの変化が考えられます。
症状は、ずきずきとした激しい痛みが頭部の片側または両側にみられ、数時間から数日つづきます。

2. 緊張型頭痛

仕事など長時間の不自然な姿勢、精神的ストレス、疲労の蓄積、あわない枕の使用、などで(首・肩の)筋肉が緊張し、血液の循環がわるくなると脳への血流が低下して、酸素不足になったり神経が刺激されることで頭痛の原因になります。
症状は、頭をしめつけられるようなじわじわした痛みです。後頭部から首にかけて症状がみられ、眼の奥の痛みや首・肩のコリや張り、軽いめまいをともないます。慢性頭痛の7~8割はこの緊張型頭痛です。

群発性頭痛

眼のうしろの血管が拡張、炎症することで神経を刺激し、頭痛をおこします。
症状は、非常にはげしい痛みが特徴で、こめかみや眼の奥にかけて毎日おこります。いちどおきると1ヶ月程度つづくこともあります。睡眠中の頭痛、また充血、涙、鼻づまりをともなうことがあります。

そのほか、間接的にめまい、耳なり、はきけ、不眠、、歯痛、蓄膿症、眼精疲労などによっておる頭痛も考えられます。

いずれの頭痛にも整体は効果的です。首・肩の血液の流れがわるくなっていることが原因なので、背中から首にかけてコリをほぐし血流をよくすること、また首・肩だけでなく背中から腰、骨盤、と全身の筋肉をほぐしバランスと血流をよくすることで頭痛を改善します。
お風呂につかってからだをよくあたためることも血流の改善になります。

注意が必要なのは、頭痛には脳の疾患が原因のものもあるということです。

  • 手足がしびれる・マヒする。
  • ハンマーで殴られたような激しい痛み
  • 安静にしていても痛みがはげしい
  • せき・くしゃみが響く

このような症状のあるときは医師に相談してください。

婦人科

生理痛を病と認識している方は少ないと思います。家族性なこともありますが、生理痛を治療するという発想がすくないことも残念なことです。生理痛は下腹部の痛みのほか、おなかや胸の張り、腰痛、イライラ、頭痛、不眠、むくみ、軟便または便秘、吐き気、月経血が少ない、など症状はさまざまあります。

婦人科生殖器に病気がない場合、大切なのは血行の改善です。骨盤内の血流改善と、子宮の筋肉をやわらげること、仙骨にある婦人科系のツボへの刺激などを行います。また肩こり・腰痛などお体のストレスを減らすことで、生理痛を感じにくくすることができます。冷えや食生活のみだれ、疲れも生理痛のおこる原因となります。

続けて治療していただくことで大切が改善しますので、生理中のつらいときはもちろん、日ごろから定期的に整体を受けていただくことが大事です。いままさに生理痛がひどい、という方には下腹部にある子宮のツボに針治療もおすすめです。食生活の改善としては、鉄分の多い食品、春菊、小松菜、ほうれん草、かぶの葉、レバー、牡蠣、ひじきなどをとるよう心がけてください。そのほか軽いストレッチや運動の習慣も症状を和らげます。

生理になるたびつらい思いをし、ふだんの生活や仕事に支障が出るようでは体も心も疲れてしまいます。生理前や生理中も気にすることなく過ごせるよう、体と向き合ってしっかりと治療していきましょう。

薄毛・頭髪のお悩み

髪の毛が薄くなる原因として、ストレス、頭皮の栄養不良、血行不良、ご家族も薄いという家族性などが考えられます。当院では体の内部から育毛・発毛を考えます。抜け毛対策の基本は全身の健康であり、運動不足、睡眠不足も髪の毛のトラブルのもとです。整体や鍼の刺激で血流がよくなると頭皮に栄養がゆきとどき、髪の毛を生やす力を養います。

からだはつながっているので、頭部だけでなく全身の整体をして全体の血流をよくすることが効果的です。ストレスは血管を収縮させて血流をわるくしますから、ストレスをためない、うまく発散する、または活性酸素を除去する食品をとる、頭部やからだをあたためるなども日ごろから心がけていただくと、治療とあわせてさらに効果的です。

肥満・ダイエット

遺伝が原因の肥満はごくわずかで、多くは生活習慣に問題があります。肥満は動脈硬化、高血圧、脂質異常症などになるリスクがあります。日本人の間で急激に増えている糖尿病、高尿酸血症や痛風、脂肪肝、 膵炎なども、肥満との関わりが深い病気です。また体重が骨や関節によけいな負担をかけるため、膝痛、腰痛といったからだの不調の原因にもなります。そのほかでは睡眠時無呼吸症候群も、脂肪がのどを狭くすることが関係します。

治療としては整体で脊柱の歪(ゆが)みを正し、背中の筋肉の緊張をとり、内臓全体の機能を高めて肥満のもととなる症状を改善します。また肝臓(のツボ)にも刺激を与えて脂肪の代謝を良くします。背中の筋肉の緊張をとることで、脊髄神経が正常に働くようになり、内臓の機能が高まります。内臓の働きを活発にすることが、肥満・メタボ解消に繋がります。

肥満の治療には生活習慣、食事を変えることが大切ですが、計画的な整体によりお体のストレスケアが図られ、食習慣の改善も進むはずです。

不眠

不眠症とは寝つきが悪い、眠っても何度も目がさめる、熟睡できないなどの症状がかさなり、慢性化している状態です。睡眠時間の長さでははく、目覚めたときにだるい、昼間に眠気があるなど日常生活にどのくらい支障があるかが問題です。不眠の原因をあげてみますと、以下に分類できます。

身体の不調

咳や熱など体調を崩していたり、かゆみがあったり、身体の不調によって眠れない。

環境の変化

海外旅行などの時差のため眠れない、枕がかわって眠れない、暑さや明るさ、騒音のため眠れないというような環境の変化からくる不眠。

精神的ストレス

悩み、イライラ、極度の緊張などで精神的ストレスが大きいによる不眠。不眠症でいちばん多いのが、精神的ストレスによる不眠です。

心の病気

過剰な精神的ストレスがさらに大きくなると、うつ病など精神疾患がおきやすくなります。うつ病と不眠は関係が深く、うつ病の症状のひとつとして不眠があげられます。この場合は心療内科など専門家の治療が必要です。

薬やアルコール

アルコールやカフェインの摂取、導眠剤など薬の副作用でおこる不眠です。薬はたまに飲むなら問題ありませんが、常用すると量は増えるのに対し効き目は低下しますから悪循環です。

不眠症の症状は動悸、息切れ、頭痛、めまい、体重減少、胃腸不良、慢性疲労、腰痛、肩こり、イライラや不安などさまざまありますが、治療として整体はたいへん効果的です。整体をうけると眠くなったりしますが、それは自律神経が交感神経から副交感神経に切りかわっているからです。ひとは眠りにおちるとき、副交感神経がはたらきます。(反対に、昼間おきて活動しているときは交感神経がはたらいています。)

眠ろうとするときにこの副交感神経がうまくはたらかないと、眠れなくなります。自律神経は皮膚に多く存在するので、整体で皮膚を刺激することは自律神経の不調和を改善し、不眠に効果があります。また首・肩・背中の筋肉をほぐして硬直をとることで、脳への血流がよくなって自律神経が正常化します。かたまった筋肉に刺激をあたえることは、からだ全体の血流が増えます。その結果、不眠は改善していきます。

睡眠薬などに頼りきりになってしまうと、癖になり、薬なしでは眠れなくなってしまうので、整体や鍼灸治療で心身のバランスを整えることをお勧めします。